マンダムグループCSR推進体制

 2015年9月25日の「持続可能な開発サミット」にて、2030年までに達成を目指す世界共通の目標である「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択され、社会の持続可能な発展を目指した国際社会全体の新しい取り組みが開始されました。
 わたしたちマンダムグループにおいても、2015年度からの取り組みテーマの一つとして「CSR推進体制の強化」を掲げ、その専任部署として、2015年4月にCSR推進部を新設しました。
 また、2015年9月には、マンダムグループの全社員が、「社会の持続可能な発展」にむけて国際社会と同じ価値観を共有し、多様で幅広いステークホルダーとの関係性を強化する新たな機会の創出などを目的として、「国連グローバル・コンパクト」に署名し、国連グローバル・コンパクトが提唱する4分野10原則への支持を表明しました。

CSR推進体制の強化にむけて

 わたしたちは、CSR推進体制の強化を目的として、社長執行役員を委員長とする「CSR推進委員会」を設置し、マンダムグループのCSR推進の考え方をまとめるとともに、関連する5つの委員会や会議などを通じて関係部門との協議を行いながら、CSR考働の強化とCSR重要課題の進捗管理を行っています。

参考: コーポレートガバナンス体制

CSRの考え方とCSR指針

 マンダムグループのCSRの考え方をまとめるにあたり、「マンダムグループの企業理念体系」や「特定分野の理念・方針」などの社内の価値観・価値基準と、「国連グローバル・コンパクトの10原則」や「SDGs」、国際行動規範など国際社会全体の枠組みとの関連づけを行いながら、CSRの考え方と「ISO26000」の7つの中核主題別での取り組みの方向性を、以下の通りに整理しています。

UNGC 国連グローバル・コンパクト(GCNJ:グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン)
SDGs 持続可能な開発目標
組織統治
経営の「公正性」、「透明性」の維持とさらなる向上を目指すとともに、法令遵守を超えてステークホルダーの安全と利益の保護に全力を尽くしてまいります。
人権
国際的に宣言されている人権の保護を支持、尊重するとともに、人権侵害に加担することがないように自らの事業活動の各段階を通じて、継続的な監視と教育に努めてまいります。
労働慣行
社員を「企業の財産」すなわち「人財」と位置づけ、社員一人ひとりが個性を発揮でき、安全かつ衛生的な職場の環境づくりに継続的に取り組んでまいります。
環境
製品・サービスの開発から調達、生産、輸送、販売、使用後まですべての段階で環境への影響を配慮した事業活動と負荷低減に継続的に取り組んでまいります。
公正な事業慣行
「持続可能な社会の発展」を共通の目的として、取組先と良好なパートナーシップを構築するとともに、事業活動を通じた社会的な責任を果たしてまいります。
消費者課題
お客さまの声を事業活動に活かして、生活者の視点で、製品とサービスのベネフィット(利便性)の向上や安全・安心の確保などを追求してまいります。
コミュニティへの参画およびコミュニティの発展
「社会の持続可能な発展」と「持続可能な事業成長」にむけて、地球規模の視点で社会課題をとらえ、その解決にむけた「お役立ち考働」を行ってまいります。

マンダムグループのCSR重要課題

 以上の考え方に基づき、以下の14項目のテーマをマンダムグループのCSR重要課題として選定しています。
 CSR重要課題(第2版)の14テーマについて、長期視点での目標(ゴール)や考働計画による進捗管理を開始しましたが、内容、プロセスともに、まだ十分とはいえません。
 一部関係する有識者の方々からのご意見は参考にさせていただいてはいるものの、多様で幅広いステークホルダーからの期待や要請を十分に包含できているとはいえないほか、「自分たち本来の“あるべき姿”を追求した絶対的な目標」、「未来志向からのバックキャスト」としては不十分であり、未だプロセスの段階となっています。
 今後、より多くのステークホルダーや有識者の方々からのご意見をうかがいながら、より高いレベルのCSR重要課題を探求するとともに、長期視点の目標(ゴール)や考働計画の継続的な見直しと進捗管理体制の強化に努めてまいります。

マンダムグループのCSR重要課題(第2版)の概要

組織統治

1リスクマネジメントの体制構築と継続的改善 「トータルリスクマネジメント委員会」によるBCM/BCPの継続的改善、およびグループ全社へのリスクマネジメント体制の整備に関する指導・監督の実施
2企業理念・企業文化コンプライアンスの推進 グローバル視点でのマンダムグループ理念体系の構築とその実現を目指したグループ全社に対する理解浸透と教育の実施

人権

3人権啓発への継続投資 グローバルに事業展開を行う企業にふさわしい社員の育成とインクルーシブな社会の構築を目指した社内での人権啓発活動の実施
(課題No.10:CSR調達体制の構築と運用)

労働慣行

4労働における安全衛生の向上 <最重要課題>
インドネシア工場火災事故の原因究明と再発防止、
および事故の被害者とご遺族に対する救済
PDFマンダム「考働レポート2016」
P.16-19
考働特集01:インドネシア工場火災事故とその後の対応について
(788KB)
PDFPT Mandom Indonesia Tbk, 本社工場エアゾール商品生産エリア 爆発火災事故 
事故調査対策委員会 報告書
(6.09MB)
5従業員満足(ES)と多様性の確保 ディーセント・ワークの実現や、ワーク・ライフ・バランスおよび多様な人財の確保と公平・公正な評価を目的とした人事労務制度の構築と継続的な改善

環境

6製品・サービスの環境配慮 製品・サービスの環境配慮プロセスと結果が評価できるマネジメントシステム構築による「商品の環境配慮」の継続的な向上
7脱炭素社会にむけた取り組みの推進 パリ協定に基づく脱炭素社会の形成にむけた取り組みと温室効果ガス排出削減のための全拠点における取り組みの推進
8生物多様性の保全 製品のライフサイクル全体を考慮した生物多様性への影響把握と生物多様性保全の推進
9循環型社会形成の推進 産業廃棄物の循環利用のためのゼロエミッション(再資源化)の達成と定着

公正な事業慣行

10CSR調達体制の構築と運用 調達先CSRガイドラインの策定とサプライヤーさまへの協力要請によるCSR調達体制の構築と運用
(人権・労働慣行・環境の側面も踏まえた体制構築と運用)

消費者課題

11生活者の安全衛生と品質への責任 企画、設計・開発、調達、生産、出荷、販売の全ての事業活動の段階における品質マネジメントシステムの効果的な運営と継続的な改善
12生活者との新たな共通価値の創造 幅広い生活者からの声を活かすことのできるコミュニケーション体制の構築と利便性と安全性に配慮した商品企画体制の構築

コミュニティ参画・発展

13新しい社会のパラダイムの感知と貢献 国連グローバル・コンパクトの10原則や持続可能な開発目標(SDGs)など国際社会の枠組みの社内での理解浸透と貢献にむけた考働の検討
14社会との価値共創の実現 「社会の持続可能な発展」にむけた研究機関やNGO/NPOなどとの共創関係の構築と取り組みの開始
(動物実験代替法研究、大阪大学大学院 薬学研究科など)

CSR重要課題の選定と達成へのプロセス

STEP.1: CSRやサステナビリティに関する基礎知識や国際社会の取り組みなどについての社内の理解浸透
STEP.2: 社内の委員会や会議などを通じた関係部門との協議
STEP.3: 社外の有識者や多様で幅広いステークホルダーとのダイアログ(対話・意見交換)の積極的な実施
STEP.4: CSR推進委員会によるレビュー、テーマや考働計画の見直しの検討、および取締役会での意思決定
STEP.5: 考働計画(目標や成果指標など)の設定とPDCA(上記STEPの効果的・継続的なサイクルの実践)

マンダムグループのCSR重要課題とステークホルダーとのエンゲージメントに関して

 マンダムグループのCSR重要課題とわたしたちの事業活動の各段階との関係性を以下の通りに整理しました。
 マンダムでは、多様で幅広いステークホルダーの皆さまからの期待や要請を、わたしたちの事業活動に反映することを目的として、2006年度よりステークホルダー・ダイアログを実施しています。これまで、ご協力、ご参画をいただきました多くの方々に感謝申し上げます。
 毎回、さまざまなテーマでステークホルダー・ダイアログを企画・実施していますが、皆さまとの対話を通じて得られたご意見やご指摘をわたしたちの考働に活かして、持続可能な社会の発展にお役立ちするとともに、今後も、多様で幅広いテーマでステークホルダーの皆さまとの対話を継続・強化してまいりますので、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

参考: これまでのステークホルダー・ダイアログと考働レポートへの第三者意見の履歴

[ 課題No.4:労働における安全衛生の向上] に関して

 すでにお知らせしました通り、2015年7月10日にインドネシアの連結子会社であるPT Mandom Indonesia Tbk(略称:MID)にて火災事故が発生し、多くの死傷者が出る事態となりました。
 お亡くなりになりました現地社員に対し、ご冥福をお祈り申し上げ、ご遺族に対し心よりお悔やみ申し上げますとともに、負傷された現地社員に対しては、一日も早いご回復をお祈り申し上げます。また、近隣の方々をはじめ、多くの関係者の皆さまにご迷惑、ご心配をおかけしたことを、深くお詫び申し上げます。

PDF当社連結子会社の火災発生について 第5報 (2015年10月29日)
PDF当社連結子会社の火災発生について(お詫び) 第4報 (2015年7月21日)
PDF当社連結子会社の火災発生について(お詫び) 第3報 (2015年7月16日)
PDF当社連結子会社の火災発生について(お詫び) 第2報 (2015年7月11日)
PDF当社連結子会社の火災発生について(お詫び) 第1報 (2015年7月10日)

本事故の発生を受けまして、当社では原因究明および再発防止策を講じるため、2015年(平成27年)9月および10月の2回にわたる事前の事故現場確認を経て、現地警察の立ち入り解除後の同年11月に社外の学識経験者および専門家5名からなる「事故調査対策委員会」を設置しました。
 同委員会は3回の会議を開催し、事故原因の解析を行い、さらに当社から提供した各種データをもとにシミュレーション等を実施し、同委員会で解析した原因に対する再発防止策を提言し、最終報告として取りまとめられましたので、お知らせいたします。

PDFPT Mandom Indonesia Tbk, 本社工場エアゾール商品生産エリア 爆発火災事故
事故調査対策委員会 報告書
(PDF 6.09MB)

 マンダムグループCSR重要課題の中で、「課題No.4:労働における安全衛生の向上」に関しては、「インドネシア工場火災事故の原因究明と再発防止および事故の被害者とご遺族に対する救済」を最重要課題と位置づけており、日本本社とインドネシア現地の社内・社外の関連する方々と連携しながら、上記の事故調査対策委員会の報告に基づいて再発防止にむけた取り組みを行うとともに、事故の被害者とご遺族に対する救済など、今後も引き続き、課題解決にむけた取り組みを行ってまいります。

PDFマンダム「考働レポート2016」 P.16-19 
考働特集01:インドネシア工場火災事故とその後の対応について
(PDF 788KB)

マンダムグループ「安全・安心の日」の制定

 わたしたちは、2015年7月10日に発生した本事故の重大性を真摯に受け止め、前述した「事故調査対策委員会」の最終報告にて提言された再発防止策などを参考に、今後、このような事故が発生することがないよう、「安全・安心」な事業活動に継続的に取り組んでまいります。
 わたしたちは、「安全は全てに優先する」という考えのもと、再発防止にむけてプロジェクトならびに各製造現場において取り組んでいますが、この事故を大きな教訓とし、風化させないためにも、毎年7月10日をマンダムグループの「安全・安心の日」と制定し、事故の犠牲者の慰霊はもとより、グループにおいて改めて「安全・安心」を見つめなおす機会といたしました。
 わたしたちの「安全・安心」を阻害するものは、製造現場など機械や危険物を取り扱う職場のみではありません。各オフィスや営業現場など、製造以外の職場においても存在するものです。よって、「安全・安心の日」には、社員一同が黙祷を捧げるとともに、その週を各職場の「安全・安心」に対するリスクを考え、話し合う一週間としました。その内容については、トータルリスクマネジメント委員会で集約し、それぞれの課題や対策を関係する組織体に落とし込んでまいります。