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トリップチャネル・ティップスTRP CHANNEL LABTRP CHANNEL LAB

01
危険を知らせる
感覚センサー

TRP(トリップ)チャネルの発見以来、これまでわからなかった生体の不思議なメカニズムが解明されています。まずは、危険を知らせてくれる温度センサーとしてのTRPチャネルの秘密から。
Illustration: Emi Ozaki

人間がなぜ温度を感じるのか、長い間、ずっと謎だった

「熱い」とか「寒い」という感覚、私たちの五感でなんとな〜く感じているのだと思っていませんか? 実は、私たちの体の細胞にTRP(トリップ)チャネルという「感覚センサー」があることで温度を感じていたのです。
それがわかったのは、1997年。わずか20数年前のこと。人も動物も、地球上の生物はみな温度に適応して生きていますが、どのようなしくみで温度を感じるのかは長い間わかっていませんでした。TRPチャネルの発見によってその謎が解明されたのですから、これは、まさに世紀の大発見です※1

TRPチャネルは、私たちの体のあらゆる細胞にあって、「外敵」や「変化」に反応して脳に知らせるというミッションを担っています。そのために、27種類のTRPチャネルがあってそれぞれ役割が違います。温度を感じるTRPチャネルは11種類あって、たとえば43℃以上の「熱さ」はTRP(トリップ)V1(ブイワン)が、約26℃以下の「涼しい〜寒い」という温度はTRP(トリップ)M8(エムエイト)が感知しています。

Illustration: Emi Ozaki

TRP(トリップ)チャネルがないと体は危険を察知できない

実際には、TRPチャネルは細胞にある受容体の一種で、ある温度を感知することで、脳に「熱い」「寒い」といったシグナルが送られます。「熱い」場合は、「TRPV1」が反応した結果、体に汗をかくように指示して体温を下げようとしますし、同時に私たちは上着を脱ぐような行動を起こします。「寒い」場合は、「TRPM8」が反応した結果、体は血管を締めて熱が外に逃げないようにしますし、同時に私たちは上着を着て体を温めるようにします。まさに、イソップ童話の『北風と太陽』で、太陽が北風に勝ったのは「TRPM8」ではなく「TRPV1」を反応させることに成功したから、なのです。

もし、私たちの体にTRPチャネルがなかったらどうなるのでしょう。南極に行ったときに「寒い」と感じなければ、Tシャツ短パンで氷の上を素足で歩けますが、そんなことをすれば凍傷になってしまいます。「熱い」と感じなければ、沸騰したお風呂にもたやすく入れますが皮膚は火傷をおってしまいます。温度を感じさせてくれるTRPチャネルがなければ、私たちの体は常に危険にさらされてしまいます。
熱すぎたり、冷たすぎると、「痛い!」と感じますが、この痛みはまさに危険を知らせるサイン! TRPチャネルは、「痛み」をも感じさせることで、周りの環境の変化や危険から体を守ってくれているのです。

※1 カリフォルニア大学のデヴィッド・ジュリアス教授、富永真琴博士(現・自然科学研究機構・生命創成探究センター 教授)らの研究グループによって、温度を感知する受容体として「TRPV1」が1997年に発見されました。

自由研究 TRPチャネルを感じてみよう:その1

暑い日に、いつもと同じ湯温の湯船にハッカ油(ペパーミントオイル)を数滴垂らして入浴してみよう! お湯の温度がいつもよりぬるく感じませんか?

答え:メントールがTRPM8を感知して脳に涼しいよ〜と感じさせるから

湯船に浸かってスーッとした清涼感を感じたり、お湯の温度がいつもより低く感じるのは、ハッカ油に含まれるメントールをTRPM8が感知して、 脳に涼しいよ〜という信号を送るから。 お風呂上がりが爽やかで涼しく感じても体はちゃんと温まっていて入浴効果もバッチリ。 ぜひ、お試しを!

なぜそう感じるの?