大事な場面の、汗マネジメント
汗マネジメントとは・・・
マンダムは毎日を快適に過ごすために「汗をかきたいときは気持ちよくかき、汗をかきたくないときには正しいケアで汗を抑える」、つまり状況に応じて適切に汗をコントロールする「汗マネジメント」を提唱し、汗と上手に付き合う日常を提案しています。
ここでは、汗マネジメントに関するケア方法や研究情報など、日常生活に役立つトピックスを紹介しています。

マンダム社員が解説!汗を適切にコントロールする「汗マネジメント」のメリット
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マンダム社員が解説!
汗を適切にコントロールする「汗マネジメント」のメリット
夏の暑さをはじめ、スポーツを楽しんでいるときや緊張しているときなど、私たちの体はさまざまなシーンで汗をかきます。汗をかくことは健康な毎日を過ごすために欠かせない機能である一方、“抑えたいタイミング”があるのも事実。
そこで現在マンダムでは、正しいケアで発汗をコントロールする「汗マネジメント」という新習慣を提案しています。ここでは「汗マネジメント」のメリットや、汗に関する基礎知識について解説します。
約6割の人が汗による“見た目”への不安を感じている!
多くの人が抱える汗のお悩みについて、マンダム広報の根岸沙英さんに聞きました。
「肌がベタつく不快感や“におい”につながりやすくなることなどが、汗悩みの代表例です。そのほか、夏は“汗染み”が目立つグレーや水色の服が着られないという声も寄せられています。それらに加え、当社が2025年に行ったアンケートでは約6割の人が『大事な場面で汗によって困った/失敗したことがある』と回答しています。自分の汗が他人に悪い印象を与えるのでは、という不安を多くの人が抱えているのです」

大人数が参加する会議での発表や、初対面の人に会うときなど“大事な場面”にかく汗が集中力を低下させることも。
「外見上の問題だけでなく、汗が気になって自らのパフォーマンスが十分に発揮できなかった、という経験がある人も少なくありません。年齢や性別に関係なく、こうしたお悩みを抱えている方は多いですね」
マンダムでは、汗のお悩みを解消する手段として「『汗マネジメント』の習慣化を提唱している」と根岸さん。
「『汗マネジメント』は、汗をかきたいときは気持ちよく発汗し、かきたくない過剰な汗は正しいケアで抑える、『状況に応じて適切に汗をコントロールする』という考え方です。汗は、私たちの体温調節に役立つだけでなく、スポーツをしたりサウナに入ったりしたときに出る汗からは爽快感が得られます。しかし、先述のように“汗を抑えたいシーン”では、状況に応じた適切なケアをして発汗をコントロールすることで、汗と上手に付き合う方法を提案しています」

とくに最近は、夏の平均気温が毎年過去最高を記録し、35℃以上になる日も珍しくありません。酷暑のなかで汗の悩みを抱える人が増えていることからも「汗マネジメント」の必要性が高まっています。
「発汗を上手にコントロールできれば、プレゼンテーションや商談時など、プレッシャーがかかる場面での汗の不安が軽くなります。やるべきことに集中でき、パフォーマンスが向上して本来の実力を発揮できるのではないでしょうか。そういった大事な場面で、汗マネジメントのメリットを感じていただけるとうれしいです」
「なぜ汗は出るの?」暑さだけではない発汗の仕組み
つづいてマンダム研究員の久加亜由美さんに、汗の重要性と汗ケアの技術について聞きました。
「汗は進化の過程で獲得した大切な生命維持機能です。上がった体温を下げ、一定に保とうとする役割を担っています。汗を作る『汗腺』の種類は全身にある『エクリン汗腺』と、ワキの下や陰部などのごく一部にある『アポクリン汗腺』の2つ。そのうち、体温調節と緊張による発汗に関わっているのがエクリン汗腺です。体が暑さや緊張を感じると『アセチルコリン』という神経伝達物質が分泌され、汗腺の根元(にあるコイルの部分)が収縮します。汗腺が収縮することで、たまった汗をポンプのように皮膚表面上に押し出します」
こうした発汗の仕組みは、10年以上研究をともにしてきた大阪大学とマンダムの研究グループによって明らかになりました。
エクリン汗腺から出る汗は無臭で、サラッとした質感が特徴です。汗が蒸発する際に“気化熱”が発生し、体の熱を吸収して体温を下げるはたらきをします。

「発汗にも2つの種類があります。ひとつは、体温を一定に保つためにかく『温熱性発汗』。もうひとつは、強いプレッシャーやストレスを感じたときに生じる『精神性発汗』です。どちらも汗が出る仕組みは同じですが、精神性発汗は気温の高さに関係しません。頭やワキの下、手のひらと足裏など限られた部位にかくことも『精神性発汗』の特徴ですね」
「暑くないはずなのに、汗が止まらない…!」そんな悩みを抱えている人は、精神性発汗をしている可能性が高いかもしれません。
発汗を抑えたい場合には、どのようにケアするのがベストなのでしょうか?
「精神性発汗と温熱性発汗のどちらの場合でも、汗を抑えたい日には事前のケアが重要です。外出する前のケアとして制汗剤を使用しましょう。精神性発汗の場合は、発汗の部位がある程度限られているので、汗をかきやすい部位にポイントを絞ったケアをおすすめします。また、汗をかいてしまった場合は、ボディペーパーで汗を拭きとってください。温熱性発汗の場合はボディペーパー使用後にハンディファンを使うと、より快適に汗を引かせることができます」
汗腺を眠らせる成分“GMA”で制汗技術は次のステージへ
生命活動に不可欠でありながら悩みのタネになりがちな「汗」。そのケア方法の主流となっているのが、制汗成分「ACH(クロルヒドロキシアルミニウム)」を使用した技術です。
「現在の制汗技術では、汗の出口にACHでフタをするというシンプルな仕組みで汗を抑えます。もちろん一定の効果はありますが、大量に汗をかくと“フタ”が外れてしまうため、効果の持続性に課題もあります」
長年、ACHが制汗技術の主流になっているなか、大阪大学とマンダムの研究グループは、「GMA(グリチルリチン酸モノアンモニウム)」で「汗腺を眠らせる」新たな制汗技術を確立しました。
「汗は汗腺が収縮することで皮膚表面上に押し出されます。つまり、この収縮運動を抑えることで根本的に汗の量を抑えることができると考えました。“汗を眠らせる”という発想です。さまざまな成分で実験を重ねた結果、“汗を眠らせる”GMAにたどり着きました。GMAを肌に塗ると、発汗量が通常時から4〜6割抑えられ、温熱性発汗と精神性発汗のどちらにも効果が認められました」
「GMAの発見は新たな制汗技術の可能性を広げるはず」と、久加さんは期待を寄せます。

「今後は既存技術のACHと新技術のGMAを組み合わせて、持続性が高く、より効果的な制汗技術をご提案していきたいです。また、汗をかく仕組みが明らかになったので、制汗とは反対に“発汗を促進する技術”の開発にも力を入れていきます。たとえば、年齢を重ねると人は汗をかきにくくなり、熱中症のリスクが高まるという健康課題の解決に貢献する技術の開発にもつながるかもしれません。汗を抑えたいときにも、汗をかきたいときにもお役立ちできる技術の可能性を追求していきます」
マンダムでは、これからも汗の研究を深めつつ「汗マネジメント」に関する情報発信を通じて上手な汗との付き合い方をご提案していきます。
汗を適切にコントロールして、より快適な夏を過ごしましょう!
Profile
プロフィール
- ■ マンダム 広報部 主任 | 根岸 沙英
- 2018年入社。汗とにおい知見のPRを担当。実は社内でもトップクラスの汗っかき。リアルな経験をフル活用して、汗やにおいに悩む皆さんに「もう悩まなくていい!」と思ってもらえるような情報発信ができるよう奮闘中。
- ■ マンダム 先端技術研究所 ライフサイエンス研究グループ | 久加 亜由美
- 2008年入社。製品開発(ヘアスタイリング剤やスキンケア)を4年経験。2012年より体臭研究に携わり、デオドラントの基礎研究として、汗・におい、殺菌や消臭などについて研究を進めている。臭気判定士資格を2015年に取得し、体臭研究に生かしており、発汗やにおいのメカニズムから、対処法まで幅広く語れる。脇汗をリアルタイムで測定できる評価系を確立したことで、制汗研究を拡張させた。