トップメッセージ

自分たちの“あるべき姿”を追求した
絶対的な目標にむけて
社会の“ストック”になるような
お役立ちを

インドネシア本社工場での爆発火災事故を受け、万全の安全管理体制を

 2015年7月10日にマンダムインドネシア本社工場で発生した事故は、誠に痛ましい結果となりました。亡くなられた方々、負傷された方々、そのご家族の皆さまは言うにおよばず、多大なご心配、ご迷惑をおかけした多くの関係者の皆さまに、心よりお詫びいたします。
 事故後は24時間体制でケアに当たるとともに、全グループから善意の御見舞金や本社からの補償金などをお届けし、亡くなられた従業員の方に成人前のお子さまがいらっしゃる場合には奨学金支給を行う基金を設立するなど、でき得る限りの対応に努めてまいりました。
 同時に、第三者の学識経験者に加え専門家5名からなる「事故調査対策委員会」を設置し、事故の原因究明と再発防止策の策定を進めました。2016年5月に最終報告書がまとまり、現在、これに基づく安全管理体制の再構築に邁進しています。
 今回の事故を教訓に、一段と強い覚悟を持って、全グループ社員の安全管理への意識を徹底させてまいります。

世界中のすべての人におしゃれで文化的な生活を提供していくために

 「美と健康を通じ、快適な生活にお役立ちする」という基本理念に立ち事業活動を行っているわたしたちマンダムグループは、2015年9月24日、「社会の持続可能な発展」にむけた世界的な枠組みである「国連グローバル・コンパクト」への参加とグローバル・コンパクトが提唱する人権、労働、環境、腐敗防止に関する4分野10原則への支持を表明しました。これを機に、マンダムらしい「お役立ち」の推進をますます強化してまいります。
 特に海外事業においては、小分け商品(サチェット)など、現地の生活者の方々の所得水準に合わせた製品・サービスの提供によるお役立ちを高めてきました。最近では、主に中間以上の所得層において、日本製商品の質への期待も高まっています。こうした変化にきめ細かく対応し、生活者へのお役立ちの幅を拡げてまいります。また、ASEAN経済連合も立ち上がる中、ASEANエリアでの展開にもいっそう力を注いでいく考えです。
 わたしたちは、人間尊重や人権重視の観点からも、すべての人におしゃれで文化的な生活を提供していくことを使命と考えています。サプライチェーンの展開においても、途上国で生産し先進国で販売するのではなく、途上国で生産して途上国でも販売することで、雇用創出、所得水準の向上と併せ、製品・サービスを通じたお役立ちに注力しています。そして、いずれの国・地域においても、快適で文化的な生活の実現に貢献し、それぞれの時代のスタンダードな“おしゃれ心”を満たす商品やサービスを提供する、オピニオンリーダーであり続けたいと願っています。
 また、新たな取り組みとして、大阪大学大学院 薬学研究科との共同による再生医療技術を応用した化粧品開発および動物実験代替法の確立にむけた基礎研究を始めました。実現すれば広く応用できる、社会貢献度の高いテーマです。期待を込め、着実に進めてまいります。

マンダムらしい、社会の“ストック”となるお役立ちを目指して

 環境破壊、経済的混乱、若者たちの失業、格差、貧困など、今、わたしたちの前にある課題はその場しのぎの対応では解決できないものばかりです。これからの時代は、対症療法を重ねる“フロー的”対応でなく、事の本質に踏み込む“ストック的”対応が求められていると言えます。
 事の本質に踏み込む対応を可能にするには、「“異”のつくもの、異文化、異才能、異端」を受け入れる度量の大きさが必要だと考えています。社内に蓄積された知識を常に更新し、新しく創造しながら世界で起きている大きな潮流を見据え、真のイノベーションを起こすには、気概と不屈の実行力、そして異質を尊重する風土づくりが大切なのです。
 サステナブルな考え方かどうかは分かりませんが、めまぐるしい変化の中で、ただ競争相手を意識した相対的な目標に終始するのではなく、自分たち本来の“あるべき姿”を追求した絶対的な目標にむかって力強く歩んでいける集団でありたいと考えています。マンダムグループは、2027年に創立100周年を迎えますが、こうした時代だからこそ、過去の経験から考えるのではなく「未来志向からのバックキャスト」が重要だと考えています。マンダムグループの事業展開は、社会の“ストック”になるようなお役立ちであるべきです。社員一人ひとりが、現在の立ち位置から未来を見るのでなく、“あるべき姿”から現在を見て、新たな価値創造に挑める企業を目指してまいります。

代表取締役 社長執行役員
西村 元延