労働安全衛生 Occupational Health and Safety

労働安全衛生委員会の設置

マンダムでは、労働基準法、労働安全衛生法、および労働安全衛生規則に基づき、労働災害の防止に関する総合的、計画的な対策を推進することにより、職場における従業員の安全と健康を確保し、さらに進んで快適な職場環境の形成を促進したいと、日々、取り組んでいます。
その実現にむけた取り組みを推進させるため、人事部を統括する役付執行役員が委員長を務める労働安全衛生委員会を設置し、労働安全衛生管理体制の強化に努めています。

工場での安全で衛生的な職場の環境づくり

福崎工場では、国際的に広く採用されている労働安全衛生マネジメントシステムに関する規格である「ISO45001」を認証取得し、安全で衛生的な職場の環境づくりに努めています。
「ISO45001」は、組織の労働安全衛生方針を明らかにし、“定められた評価システム”によるPDCA(Plan-Do-Check-Action)管理を実施することにより、労働上の事故や災害、健康被害の危険性を未然に防止することを目的とした国際規格です。

今後も、福崎工場では労働安全衛生マネジメントシステム、サステナビリティ(持続可能性)の考えに基づいた環境リスクの低減および環境への貢献と経営の両立を目指す環境マネジメントシステム(国際規格「ISO14001」)、そして、企業・商品・サービスの質を高め、真の顧客満足に応える「マンダム品質マネジメントシステム」の3つのマネジメントシステムを運用し、継続的な運用と相乗効果を図ることにより、生活者・社会・環境・従業員に配慮した操業に努めてまいります。

福崎工場での労働安全衛生と環境保全に関する集合教育の様子

メンタルヘルス対策

2011年度からEAP(従業員支援プログラム)の一つとして「 株式会社保健同人社さま 」によるサービスを活用し、外部カウンセラーに悩みを相談できるフリーダイヤルを設置しています。 また、2011年5月に社員の休業中および職場復帰後のフォローアップについて定めた「休職者取扱規則」を制定するなど、メンタルヘルス対策の強化を図っています。2012年度からは全社員を対象に「 ストレスチェック 」を実施し、必要であれば個別相談にてフォローをしています。

安全運転の推進

国内マンダムグループでは、営業車両・通勤車両含め、全国で平日約500台の車両が走行しています。このため、車両安全対策委員会を設置し、道路交通安全の専門家のご協力による講義や安全運転講習会を実施するなど、毎年、事故防止にむけた社内啓発活動に継続的に取り組んでいます。今後も、リスクに対する備えはまだ不十分であるとの認識のもと、一層の事故防止に努めます。

本社ビルでの安全対策

マンダムでは、災害による被害を防ぐため、各種の取り組みを実施しています。本社ビルにおいては、毎年、大阪市中央消防署より消防隊員の方々にお越しいただき、地震や火災の発生に備えて、火災発生通報、初期消火、消火器の使用、救助や避難など各種訓練を実施しているほか、日常生活でも役に立つ「普通救命講習会」や「防災実技訓練」なども実施しています。

本社での火災訓練の様子

普通救命講習会の様子

インドネシア連結子会社PT Mandom Indonesia Tbkでの火災事故発生について

2015年(平成27年)7月10日に、当社のインドネシア連結子会社であるPT Mandom Indonesia Tbkにおいて発生した火災事故により、お亡くなりになりました現地社員に対し、ご冥福をお祈り申し上げ、ご遺族に対し心よりお悔やみ申し上げますとともに、負傷された現地社員に対しては、一日も早いご回復をお祈り申し上げます。また、近隣の方々をはじめ、多くの関係者の皆様にご迷惑、ご心配をおかけしたことを、深くお詫び申し上げます。

本事故の発生を受けまして、当社では原因究明および再発防止策を講じるため、2015年(平成27年)9月および10月の2回にわたる事前の事故現場確認を経て、現地警察の立ち入り解除後の同年11月に社外の学識経験者および専門家5名からなる「事故調査対策委員会」を設置しました。
同委員会は3回の会議を開催し、事故原因の解析を行い、更に当社から提供した各種データをもとにシミュレーション等を実施し、同委員会で解析した原因に対する再発防止策を提言し、最終報告として取りまとめられましたので、お知らせいたします。

マンダムグループCSR重要課題の中で、「課題No.4:労働における安全衛生の向上」に関しては、「インドネシア工場火災事故の原因究明と再発防止および事故の被害者とご遺族に対する救済」を最重要課題と位置付けており、日本本社とインドネシア現地の社内・社外の関連する方々と連携しながら、上記の事故調査対策委員会の報告に基づいて再発防止にむけた取り組みを行うとともに、事故の被害者とご遺族に対する救済など、今後も引き続き、課題解決にむけた取り組みを行ってまいります。

マンダムグループ「安全・安心の日」の制定

わたしたちは、2015年7月10日に発生した本事故の重大性を真摯に受け止め、前述した「事故調査対策委員会」の最終報告にて提言された再発防止策などを参考に、今後、このような事故が発生することがないよう、「安全・安心」な事業活動に継続的に取り組んでまいります。
わたしたちは、「安全は全てに優先する」という考えのもと、再発防止にむけてプロジェクトならびに各製造現場において取り組んでいますが、この事故を大きな教訓とし、風化させないためにも、毎年7月10日をマンダムグループの「安全・安心の日」と制定し、事故の犠牲者の慰霊はもとより、グループにおいて改めて「安全・安心」を見つめ直す機会といたしました。
わたしたちの「安全・安心」を阻害するものは、製造現場など機械や危険物を取り扱う職場のみではありません。各オフィスや営業現場など、製造以外の職場においても存在するものです。よって、「安全・安心の日」には、社員一同が黙祷を捧げるとともに、その週を各職場の「安全・安心」に対するリスクを考え、話し合う一週間としました。その内容については、トータルリスクマネジメント委員会で集約し、それぞれの課題や対策を関係する組織体に落とし込んでまいります。