マンダムの研究開発分野 Mandom's Research and Development Fields

体臭/制汗科学

体臭は人の印象に影響を与え、円滑なコミュニケーションを図るうえで重要な役割を果たしています。体臭を理解し、適切にケアすることは、清潔で心地よい生活を送ることに直結するのです。

体臭は、頭部、脇、体幹、足などの様々な部位から発生しています。また、部位によって発生する体臭の種類は異なり、「汗臭」「加齢臭」「ミドル脂臭」などさまざま体臭が存在します。さらに、体臭は性別や年代によって強度が異なることも明らかになっています。しかし、それらの体臭は、発生メカニズムも含めて未だ解明されていないことも多くあります。

マンダムは、これまで特定されていなかった新たな体臭の存在や、汗をはじめとする体臭の原因物質の働きを抑制する技術を開発するなど、様々な体臭に対応した最適な商品を提案するための研究開発を進めています。

研究例1:新たなニオイ原因物質の発見

30~40歳代のミドル男性特有の不快な脂っぽい汗の臭い「ミドル脂臭」の存在、およびその原因物質が頭部とその周辺から発生する「ジアセチル」であることを独自の手法で世界で初めて明らかにしました。また、ジアセチルの発生を効果的に抑制する手段も見出しました。「汗臭」や「加齢臭」とは異なる、新たな体臭の存在を突き止めたことにより、男性の加齢に伴う体臭変化を明らかにし、適切かつ効果的な体臭ケアが可能になりました。

研究例2:新規高機能デオドラント成分の研究開発

「汗臭」「加齢臭」「ミドル脂臭」などの体臭を発生させる原因物質に対し、高い消臭・吸着力を示す「活性炭」(高吸着型活性炭)を開発。さらに、肌に塗布しても黒くならないように白色化することにも成功し、洗い流さないタイプのデオドラント商品への応用が実現しました。

研究例3:汗腺の構造・機能メカニズムの解明

汗を分泌する「汗腺」について産学共同研究を行い、高機能制汗剤の開発に取り組んでいます。ヒトの汗腺に幹細胞が存在することを発見し、生体外において汗腺様構造体を再生することに成功しました。また、ヒト汗腺の複雑な三次元構造の世界初の可視化、さらに汗を押し出す汗腺の収縮の可視化と数値化による新たな評価法の確立にも成功しました。これらにより、汗腺に直接作用し、発汗を調整するような全く新しい機能をもったデオドラント 剤の開発を目指しています。