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トリップチャネル・ティップス

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美肌の湯・明礬
(みょうばん)温泉。
秘密はTRPM4にあり

温泉が恋しくなる季節──寒さでこわばった体を芯から温めたいですよね。しかも温泉には肩こり、冷え性、肌荒れなどさまざまな効能があります。最近、「美肌の湯」成分の、美肌につながるメカニズム解明のヒントが見つかったのをご存じですか? 秘密はTRP(トリップ)チャネルにありました。
illustration: Kayo Tamaishi

泉質によって異なる
「美肌の湯」

一口に温泉といっても、日本の温泉は10種類の泉質にわけられていて、含有成分によって効能もさまざま。「美肌の湯」といわれる温泉は全国に数え切れないほどありますが泉質によって効能も異なります。炭酸水素塩泉(重曹)や硫黄泉は、重曹や硫黄の成分に皮膚の角質を軟化させる作用があり、肌がつるつるに。塩化物泉は塩分が肌表面のたんぱく質や脂質と混ざって肌表面を覆うため保湿効果が高いことで知られています。そして最近、肌への効果の一部が科学的に証明された「美肌の湯」の成分があります。大分県別府の明礬(みょうばん)温泉の「ミョウバン」です。

薬用として知られる
明礬(みょうばん)温泉の
「湯の花」

明礬(みょうばん)温泉は戦国時代に開かれた湯治場で、強酸性のお湯で殺菌力が強く神経痛や皮膚病に効くとされ、古くから美肌の湯として知られていました。江戸時代中期には、温泉ガスを凝縮させて結晶化させたミョウバン(湯の花)が作られるようになり、現代も当時と同じ製法で作られる「湯の花」は、医薬部外品の入浴剤として販売されています。

ミョウバンというと昔から野菜のアク抜きなどにも使われたり、消臭・制汗の成分としても知られる成分。いったい肌にどんな効果があるの? 明礬(みょうばん)温泉がなぜ“美肌の湯”といわれるの?──どうやら、その秘密には私たちの体に備わった温度や刺激を感知する感覚センサーTRP(トリップ)チャネルも関係しているようです。

肌の炎症物質の産生を
抑える「アルムK」とは?

肌は紫外線や温度変化などの外部からの刺激を受けると炎症反応を起こして肌を守ろうとします。これははっきりした強い炎症ではない、いわば「自覚のない炎症反応」です。この「自覚のない炎症反応」が続くと肌荒れ、毛穴の開き、キメの乱れなどの肌トラブルや、さらにはたるみやシワなどの肌老化を引き起こします。

ところが、肌細胞にあるTRPM4(エムフォー)が活性化すると、肌に「自覚のない炎症反応」が起こるのを抑えられることがわかったのです。研究の結果、TRPM4が活性化すると、肌細胞からの炎症性物質の産生が抑えられ、肌の水分量、ハリのなさ、毛穴の開きなどが改善。そして、「アルムK」という成分でTRPM4を活性化できることが、マンダムの研究で判明しました。この「アルムK」は、実は「ミョウバン」のことなんです。

TRPM4の活性には温めも大事

温泉に浸かると、湯に溶けている「ミョウバン=アルムK」が肌細胞にあるTRPM4を活性化させて、肌に炎症性物質が作られるのを抑えることで美肌へ導かれると考えられます。炎症性物質は肌が刺激を受けて作られる、いわば肌トラブルや老化の「種」。その「種」を作らせないことが、明礬(みょうばん)温泉の美肌につながるメカニズムの一つだったのです。しかも、温泉でなくても温かいお湯に身を包まれることでも、TRPM4は活性化することがわかっています。新型コロナの影響でなかなか温泉に出向くことは難しいですが、お風呂で身も心も肌も温かく、美しく過ごしましょう。

TRPチャネルでキレイになる LESSON2

TRPM4を活性化させて美肌スイッチをオンにするには?

TRPM4を刺激する「ミョウバン」配合の入浴剤を利用するのも手です。明礬(みょうばん)温泉の「湯の花」も通販で購入することができ、自宅で手軽に温泉気分が味わえます。さらに、TRPM4 は35℃前後の温度でも活性化するので、湯船にゆっくり浸かるだけでも効果が期待できます。美肌のためにも普段から体は冷やさないように温める工夫をして過ごしましょう。

ココがポイント!