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労働慣行 従業員満足(ES)と多様性の確保2018.03.06

多様な方々と正しく向き合うために必要なこと ユニバーサルマナー検定(3級)を開催しました。

 2018年1月24日(水)に東京の日本橋オフィス、2月1日(木)に大阪本社で、一般社団法人日本ユニバーサルマナー協会さま、株式会社ミライロさまにご協力いただき、ユニバーサルマナー検定(3級)を開催しました。

 ユニバーサルマナー検定は、2016年4月に初めて大阪で開催しましたが、東京では今回が初めての開催、大阪(本社)では3回目になります。
 事前に受講希望調査を行い、東京では55名、3回目の大阪では54名の社員が参加しました。(写真は東京・大阪の実施風景)

 ユニバーサルマナーとは、「自分とは違う誰かの視点に立ち、適切な理解のもと、行動する『こころづかい』の一つであり、多様な方々に向き合うためのマインドとアクション」のことです。わたしたちは日々の生活の中で、高齢者や障害者、ベビーカー利用者、外国人など、多様な方々と関わりを持つ機会があります。また、多様性(ダイバーシティ)の推進は、CSR(企業の社会的責任)の一つとして求められています。

 

~CSR(企業の社会的責任)の側面での主な目的~

【1】グローバル企業にふさわしい企業文化の醸成を目的とした国連グローバル・コンパクトの10原則の推進と実現

原則1 : 国際的に宣言されている人権の保護を支持、尊重すべきである。
原則2 : 自らが人権侵害に加担しないよう確保すべきである。
原則6 : 雇用と職業における差別の撤廃を支持すべきである。

 

【2】持続可能な発展と企業価値の向上を目的としたマンダムグループCSR重要課題の推進

課題No.03 : 人権啓発への継続投資
課題No.05 : 従業員満足(ES)と多様性(ダイバーシティ)の確保
課題No.13 : 新しい社会のパラダイムの感知と貢献

 

【3】関連する法規制への対応と多様な人財の確保を持続可能にするマインドの醸成とスキルの育成


[講師] 堀川歩さま (大阪会場) プロフィール

 心は男、体は女として生を授かる。高校卒業後は陸上自衛隊に入隊、任期満了後はLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)の人々の総合サポート事業を個人で立ち上げる。
 現在は結婚式場やホテルなどにおけるLGBT対応のマナー研修などを中心に、教育機関や行政など幅広い業種業態において講演を実施。
 All aboutではLGBTに関するコラムを連載中。2015年LGBT対応のコンサルティングを手がけた結婚式場が、「日刊ゲンダイ」で特集され注目される。


[講師] 山田大地さま (東京会場) プロフィール

 1989年、東京都生まれ。生まれつき成長軟骨に異常があり、2万人に1人の割合で発症する「軟骨無形成症」と診断される。身長は現在130cm。成長のピークを迎える思春期の頃は骨の成長がほとんどみられず、周囲との体格差を強く実感する。他人との違いを気にすることなく自分に自信を持ちたいと思っていた頃、英国オペラ歌手でかつて容姿にコンプレックスを持っていたポール・ポッツ氏の堂々たる歌声を聞き、心を揺さぶられる。影響を受けて自らも独唱を始め、ロシア声楽コンクールのアマチュア部門で受賞する。
 2015年に軟骨無形成症が指定難病に認定されたが、社会にはまだ認定されていない難病があり生活や就労に困難を抱える人々がいることを知って、自分にできることはないかと探り始める。現在は講師として自らのバリアを価値に変え、まだ認知が低い難病に対する理解の普及・啓発活動を行う。


 検定3級(講義75分・グループワーク45分)では、講師の方からユニバーサルマナーとは何か、ユニバーサルマナーが必要とされている理由と背景、高齢者・障害者に関する基礎的な知識、向き合い方やお声がけ方法等について、映像を用いながら分かりやすくご説明いただきました。今まで知らなかったことや誤解していたことなど数多くの内容を学ぶことができ、参加した社員は終始熱心に耳を傾けていました。

 講義の理解を深めるためのグループワークでは、「人と人の違いは何か」「どんな人がどんなことに困っているのか」「それぞれの障害に応じた適切なサポート方法」などについて考えました。各グループ内では活発に意見交換が行われており、話し合った内容について積極的に発表する社員も多く、自分とは違う誰かの視点に立ち行動するためのマインドを育むことができました。

 ユニバーサルマナー検定を受講して、立場や状況の違うさまざまな人がいるということを改めて認識するとともに、一人ひとり望んでいることや必要とするサポートが違うため、まずは「何かお手伝いできることはありますか」とお声がけすることや、自分の思い込みを捨てて、相手の方へのサポート方法を何種類か用意することが重要であると学びました。

 講義の中で、「障害は人にではなく環境にある」「ハード(設備)はすぐに変えられなくても、ハートは今すぐに変えられる」「無関心でも過剰でもないさりげない配慮」という印象的な言葉がありました。障害者・高齢者の方々にとって過ごしやすい快適な環境は、その他の人々にとっても過ごしやすく快適な環境であると言えます。また今回学んだことは、障害者・高齢者などの方と接する際に限らず、職場や私生活での普段のコミュニケーションにおいても非常に役に立つ考え方であり、ユニバーサルマナーを一人でも多くの人々が実践することで、より良い社会や組織の実現につながると感じました。

 マンダムでは、オフィスのバリアフリー化や、ユニバーサルマナー検定のような多様性を尊重する組織風土の醸成など、ハードとハート両面の取り組みを今後も推進してまいります。

 最後になりましたが、ご協力いただいた一般社団法人日本ユニバーサルマナー協会さま、株式会社ミライロさまに深く御礼申し上げます。ありがとうございました。


[コメント] 株式会社マンダム 人事部 ダイバーシティ推進室 北川 真弓

 ダイバーシティ推進室では、多様な価値観、能力をもつ社員にとって働きやすい、働きがいのある環境づくりを目指しております。その中で、社員にユニバーサルマナーを知ってもらうことは、多様な価値観を尊重し、互いの意識を高めあうことにつながると感じております。今回は、大阪、また初開催となる東京ともに50名以上の社員が参加しました。

 検定後のアンケートでは、今後サポートできるきっかけづくりになって良かったとの感想や、実際に困っている方に、学んだことを活かしお声がけすることができたとの感想が届き、受講した社員にとって貴重な機会となったことを嬉しく思います。今後もユニバーサルマナーを社内に広めていきたいと思います。

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